昨年、某公共放送機関の「●して●ッテン」という番組で、男性更年期が取り上げられてから多くの方から問い合わせを頂くようになりました。
当院のホームページやブログをご覧になって来院される方が多くなりました。
男性更年期自体に陽の目が当たるのは、本当にありがたいことで感謝すべきことだと思っています。何せ今まで更年期と言えば女性の専売特許のようなものでしたから..
ただ、私としては複雑な思いもあります。
患者さまからのお問い合わせで「男性ホルモンの測定だけをしてくれますか?」といった問い合わせがお多いのです。ホルモンが異常だと判って何になるのでしょう。
女性の更年期は、確かにホルモンバランスが崩れることによって起こるという考え方が一般的で、ホルモン補充などをすると症状が軽快することが知られています。しかし、
男性更年期は同じように考えてはいけないもの だと思っています。
私はテレビの放送を見られませんでしたが、ご覧になった方の話を聞くと、決して「男性ホルモンが低下したから更年期になる」という話ではなかったと聞きます。
「ストレスや運動不足などが原因で軽度に男性ホルモンが低下し、一部でうつなどと鑑別の必要な症状が出現する」といった説明だったようです。
当院にいらっしゃる方の殆どは、仕事を一生懸命にされる真面目な方で、会社や家族など人間関係などの悩みがあったり、土日も出勤して仕事をバリバリずっとやってきたような方が多いように思います。

趣味に没頭する時間なく、運動などで気晴らしをする時間も取れず、家に帰ると子供の受験のことなどで悩み...さぞかし気が休まる時間がないのではないでしょうか。このような方が男性ホルモンが低下しやすいのは、致し方ないように思います。それを
男性ホルモンが低下しているから、やる気が出ない、倦怠感が強い、食欲が出ないというように思うのは本末転倒です。男性ホルモンが低下するのはそういった生活習慣によって起こることが多いのです。
確かに、男性ホルモンが極度に低下してホルモン補充をしなくてはいけない方も中にはいます。でもそれは全体の中のほんの一部なのです。まずは中年男性の皆さん! 仕事・家庭・個人のバランスを見直しましょう。大事なのは個人です。
個人が犠牲になっていませか?
一人の男性として、男として、仕事とは別に楽しんでできることはありますか?
そういう自分も仕事が忙しくてブログの更新もままなりません。私自身が更年期になってしまうかも?
なんだか訳のわからん話になっちゃいました
更年期の相談は平日の午後の診療時間で受け付けています。
幸田クリニック