
9月15日の夕方、中田島海岸でアカウミガメの放流会があり、子供と参加してきました。NPO法人サンクチュアリ・ジャパンが開催しているものです。
生まれたばかりの手のひらよりやや小さいサイズの子ガメを、遠州灘の波打ち際まで行って放流するものです。
子ガメは生後、紫外線など光を感じる方向へ進んでいく習性があるそうです。夜放流してしまうと、街の明かりを感じて陸に上がってきてしまうので、夕方の明るいうちに放流するのだそうです。
あいにく、少し小雨が降る天気でしたが、50-60人くらいの方が参加されていたように思います。
事前にスーパーのレジ袋などが海に流されてしまうと、くらげと間違えてカメが食べてしまい死んでしまう可能性があることなど説明を受けました。環境問題は深刻さを増していますが、産卵場所が少なくなったためにカメが減っているというだけではなく、我々の日常出しているごみもカメの数を減らしていることに改めて気づかされました。

ウミガメは絶滅危惧種ということですが、日本の医療も絶滅危惧の一歩手前まで来ている気がします。医療費高騰に対する抑制策、医師の偏在(都市と地方との較差)、産科・小児科医の不足など問題は山積みですが、何一つ有効な手段はなく、年々医療を取り巻く環境が悪化しているのは事実です。○○党総裁選挙でも医療に関してはあまり問題視されていません。現状でさほど困っている方が少なく、危機感を感じていないからでしょうか?病院にかかる確率の高い、お年寄りと子供が病院にかかりづらくなってしまうような社会にはしたくないものです。
医療環境も今回のウミガメの放流のように、すぐに効果は上がらなくても、コツコツと積み重ねることで効果が出てくるような腰をすえた改革が必要のように思います。
幸田クリニックでは、大それたことはできませんが、現代の医療が抱えている問題として、症状があっても検査で異常がないために治療を受けられず、病院を転々として悩まれている方々を一人でも多く救えるように日々診療して参ります。