ワクチン接種について ②麻しん・風しんワクチン

ワクチン接種について ②麻しん・風しんワクチン今回はお問い合わせの多い、麻疹・風疹ワクチンについてです。

麻しん・風しんワクチンは従来、第一期(生後12カ月~24カ月)第二期(5歳以上7歳未満で小学校就学前1年間)に接種していました。

しかし、2007年に10歳代~20歳代を中心とした年齢層で麻しんの流行がみられ、多数の学校が休校にするなどの混乱が起きました。これらの世代に流行した原因として、
・麻疹ワクチン接種を受けていおらず、麻しんにかかっていない者がいる
・第一期と第二期のワクチン効果が不十分で発症予防に十分な免疫を獲得していない者がいる
可能性が考えられました。

そこで、平成20年~24年度までの5年間は、中学1年生を第3期として、高校3年生を第4期として、麻しん・風しんワクチンの接種を行うことが決まりました。平成25年3月31日までは対象者に対して公費で予防接種が行われます。
現在、第4期については高校2年生も接種対象として認められるようになっており、出来るだけ早い高校2年生での接種が奨められています。該当者には、事前に学校などから「麻しん・風しん 第4期予防接種券」が配布されていると思います。

麻しんまたは風しんのどちらか一方にはかかっているという方の場合でも、第3期と第4期は麻しん・風しんの混合ワクチンを接種することになっています。
例えば、麻しんにすでにかかっていて、風しんにはかかっていない方の場合には、本来麻しんに関しては予防接種の必要性はありませんが、今回麻しんに関して接種をしたからといって害になるようなことは殆どないとされています。
麻しんないし風しんの単抗原ワクチンもありますが、今回の公費接種では使用できないことになっています。
麻しんと風しんの両方に確実にかかったことがある方については、必ずしも接種の必要性はありません。

先進国では麻しんはほとんど見られない疾患となっていますが、日本では未だに麻しんの流行があり、世界からは麻しんの輸出国という不名誉なレッテルを貼られています。
麻しんは罹患すると重症化する例もあり、決して気を許せない疾患でもあります。
また、風しんはご存じの通り、免疫のない方が妊婦になって感染すると、先天性障害を持ったお子さんが生まれる可能性が高い病気です。

現在、日本で使われている麻しん・風しんワクチンは弱毒生ワクチンであり、きちんと接種を受ければ終生免疫を得られる可能性が高いものです。

当院で接種を行っているのは第2期~第4期です。
接種は予約制(電話予約のみ)です。接種時には母子手帳をお忘れないようにお願い致します。

幸田クリニック



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